0006 レコード整理いとおかし(2015.05.09.

久々に自宅のレコードの整理をした。お客様から要望があったレコードを探すためにも、どうしても必要な作業だったのだ。ゴールデンウィーク中ずっと働いていたので、ちょうどいい骨休みの連休だったが、結局のところ、仕事と変わらない勢いで作業をしてしまった。これまではジャンル別に大きく分けて、その中でさらに傾向別、時代別にアーティストが並んでいた。ジャンルといっても、アメリカン・ロックとブリティッシュ・ロックを大別し、別のラックに納めていたので、それをまとめるところからだった。ちなみにジャズ・フュージョン、ブルース、ワールド・ミュージック、日本人は全く手をつけていない。

 

特にアメリカン・ロックは地域ごとに分類して並べていたので、その辺の事情に詳しい人間でないと、どういう並び方なのかさっぱり判らないものだったはずである。それでも実に好都合であった。例えば「今日はウエストコースト・サウンドを聴きたい」と思えば、その棚から選べばよかった。そして、直ぐ近くにバーバンク・サウンドの一群があるといった按配だ。今日はデトロイト・サウンドをという気分になることはないかもしれないが、それなりに道理にかなうものだったのである。ただし、一枚のレコードを探すのにかなり苦労することもあったことは事実である。

 

最近は整理が追い付いていない状態が何年も続いており、 探し物が見つからないことが多くなっていた。解決策として、シンプルにファミリーネームのABC順に並べることにしたのだ。ただどうしても違和感がつきまとう。またグループでまとめることは継承すべきか悩んだ。例えばトラフィックの後ろにスティーヴ・ウィンウッドやデイヴ・メイスンのソロ・アルバムを並べておくほうが自分としては好都合なのだが、グループで括れるインデックス等がないままこれをやると、実に複雑なことになるのだ。 また最近は主要なレコードが店舗に行っているため、トラフィックやイーグルスなどは本体が一枚も無いのに、メンバーのソロ・アルバムだけを「T」や「E」のところに並べることになってしまう。

 

グループごとにまとめて並べることが不都合な場合もある。レッド・ツェッペリンやザ・フーなどはシンプルなので問題ないが、フェイセズやローリング・ストーンズなどは難しいことになる。ロン・ウッドをどちらに置くかだけでも悩ましいではないか。スティーヴ・マリオットの場合は、スモール・フェイセズとハンブル・パイの扱いが難しいことになる。どちらも一緒の棚に並べたいのだが、そういう訳にはいかない。ハンブル・パイの後ろにピーター・フランプトンを置くべきかも悩ましい。コーギスとスタックリッジなども一緒にしておきたいが、バラすことになった。

 

ディープ・パープルの後ろにレインボーやホワイトスネイクを置く必要があるだろうか。一定の枚数以上ある場合は、独立させたほうがよさそうだ。ではスティーヴ・モーズ関連はどうする?ミック・ロンソンもモット・ザ・フープルの後ろに置いたが、デヴィッド・ボウイの後ろに置きたい気もする。アラン・パーソンズ・プロジェクトとパイロットも並べておきたいところだが分けるしかないだろう。悩みは尽きないが、こういうことをあれこれ悩んでいるのがまた楽しいのである。

 

以前は3枚以上あるアーティスト以外は、その他のABC順として、ラックの最下段にまとめていた。しかし、10年以上手つかずのままで、その後増えているものもある。そいったものもすべてまとめてABC順にしないと結局は探しきれないことになる。とりあえず5枚10枚とあるアーティストのものはABC順に並んだが、そこにその他ABC順のものを合体させていく作業が待っているのだ。実のところ、忘れているものがいっぱいあるのはここなのだ。ある意味、お宝もいっぱい眠っている棚なのである。

 

それにしても不思議なのは、ここまで整理しても見つけられないものがあることだ。トッド・ラングレン関連など、驚いたことに一枚も出てこない。20年以上前にまとめて貸した憶えがないわけではないが、返ってきてないということか?お客様から聴きたいと言われているアルバムがあるのである。ほとんど揃っていたはずだが、困ったものだ。ユートピアと一緒に並べておくというのは当然だが、「R」の棚に数枚のユートピアのみあることが不思議な光景となってしまう。さてどうしたものか。

 

結局のところ、少しは後悔も残っている。カナダのミュージシャンのアルバムを並べているときに、その感が最大化される。ブライアン・アダムス、ハート、ラヴァーボーイといったあたりは並べておきたい。もう少し古いあたりで、ゲス・フーとバックマン・ターナー・オーヴァードライヴも一緒に並べておきたいと感じる最たるものだ。そこにカウボーイ・ジャンキーズを加えて、さらにはニッケルバックが最新のカナダ、といった具合で並べておきたかったと思うのである。カナダのミュージシャンは、どことなしか土臭い大らかさを持っているようなところが大好きなのである。

 

ボブ・ディランとザ・バンドは並べておきたい…。フリーとバッド・カンパニーも並べておきたいがポール・ロジャースを中心に考えるとクイーンまでくっつける必要はないだろう…。キング・クリムゾンの後ろにはどこまで並べるべきか…。エディ・ジョブソンはどう扱うべきか…。その前にブラッフォードはどこに置けばいいのだろうか。イエスかキング・クリムゾンにくっつけるべきか…。ジョン・ウェットンはもっと面倒だな…。といった具合に際限なくなってしまうこの楽しみは、なかなかのものなのである。結局のところ、思い切り割り切って完全にABC順にしたほうがいいのかもしれない。…でもジョン、ポール、ジョージ、リンゴは並べておきたいなぁ…。クリス・ジャガーをストーンズの後ろに置くべきか、…悩ましい。実に悩ましい。

 

 



         
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