0013 4人目のギタリスト?(2015.06.27.

3週続けて同じ音源を話題にすることは、自分にとっては非常に珍しいことである。同じテーマが続くことはあっても、同じ音源に関しては過去13年間でもあまり記憶がない。ものは、ローリング・ストーンズの「スティッキー・フィンガーズ」のデラックス盤である。名曲「ブラウン・シュガー」のウィズ・エリック・クラプトンというヴァージョンがとにかく格好良いのである。未発表だった40数年も前の別ヴァージョンが、今更にヒット・チャートを駆け上っているのである。ヴィブラートを効かせたスライド・ギターが何とも印象的で、しかも緊張感溢れるこのテイクが何故本編に採用されなかったのか、不思議でならない。

 

本来ならミック・テイラーとキース・リチャーズのギターとなるところに、どうしてエリック・クラプトンが登場するのだろうか。同じスタジオで録音でもしていたか。フランク・ザッパの検証では日本一と言われるT氏とそんなことを話しながら聴いていて、あることに気がついた。クレジットには何と4人目のギタリストがいるのである。しかもそれがキーボード奏者として有名なアル・クーパーなのである。こちらもたまたま居合わせたか…。それにしても、ギターは2本しか聞こえない。本当に4人のギタリストが同時に演奏しているのだろうか。何とも不思議なのである。

 

ついでに言えば、何故かアル・クーパーの参加に関しては、メディアなどでは一切触れていないのである。やはり、どの音が誰?ということに関して、誰も確証的なことが言えないからなのか、雑誌などでも、「全編にわたって聞こえるスライド・ギターがエリック・クラプトンの演奏と思われる」という書き方なのである。ウィズ・エリック・クラプトンということは曲名のところに書かれているので、間違いはないのだろう。では、何故「ウィズ・エリック・クラプトン&アル・クーパー」ではないのだろうか。それほど知名度が低い人間でもないし、何とも不思議なのである。

 

さて、「From The Vault」のシリーズ、3作目1971年のマーキーズ・クラブでのライヴ盤もリリースされた。今回もアナログ盤がDVDに付属しているものを購入したが、今回は1枚である。「サティスファクション」など、大して面白くもないテイクだが、やはり有り難く拝聴することになってしまう。「ビッチ」と「ブラウン・シュガー」は、何とも力の入った演奏で、聴いていると嬉しくなってしまう。40年以上も前の演奏を有り難がって聴かなければいけない現状を憂いても詮無いことか。それにしても、有り難い録音が出てくるものである。

 

 

 



         
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