0141 GINGER PARTY 20172017.12.17.

昨夜はGINGER PARTY 2017が開催された。GINGER.TOKYOで毎月開催しているトーク・イベントに集まるお客様を中心にお声がけし、昨年も開催したものである。まあ、音をスピーカーからしっかり出して聴く機会が減っている現在、家庭用とはいえ、大型のJBLから大音量で流す音楽は当然ながら心地よい。好きな曲ならなおさらだ。さらに言えば、音楽好きが集まってそういう時間をシェアできれば一層楽しいに決まっている。会費は千円、7インチ・シングルが入った福袋とワン・ドリンク+軽食がつくので、かなりお安い。余計なことは抜きにして、音楽に集中したい人向けだ。あれこれ飾り付けたり、ヘタな企画はやめにして、皆が順番にオススメ曲をかけるだけのシンプルな内容だから、集中して楽しむこともできよう。

 

15名の方からお席のご予約をいただいたが、キャンセル等もあって10名のお客様がご来店、スタッフ2名と自分を含め13人がオススメ曲を披露した。2巡半といったところで時間切れになったが、なかなか楽しめた。曲の合間には笑い声が絶えず、曲はしっかり聴く、さすがにこういったマナーは音楽好きの集まりだけのことはある。そして皆さん一様に「楽しかった~」と言って帰っていかれたことに安堵した。自分は決してパーティ・アニマル的な性格ではないし、騒ぐことも好きではない。ハードロックやヘヴィメタルでさえ落ち着いてじっくり鑑賞したい人間である。しかしこういった楽しい時間を過ごせるなら、年に1~2度はパーティも悪くないなと思う。

 

乾杯などといったこともせず、とりあえず景気づけにパーティっぽい曲をと、自分のオススメであるノース・ミシシッピー・オールスターズの「バン・バン・ルル」の重低音でスタートした。ボリュームを上げて聴きたい曲の代表である。次は、早めにご来店いただいていた若者Yさんのオススメ、イタリアのアシッド・ジャズ、ファンキー・カンパニーでオシャレな雰囲気にチェンジし、さらにイタリア押しのHaさんご夫妻のPFMのダンサブルな変拍子を堪能した。いやはや面白い。皆さんしゃべりもスムーズでいい流れが既にできていたようだ。

 

いきなり日本に戻り、イベントの常連Hiさんご夫妻のダンナさん推薦、T字路sの「T字路sのテーマ」だ。以前にお店に持ってこられて聴かせていただいた曲だが、最近の日本人では最も気になるコンビである。レトロ・モダンとでもいうべき個性的なサウンドとハスキー・ヴォイスがなかなかお洒落である。同じくイベントの常連Tさんは80s押しか、ホットハウス・フラワーズときた。これもなかなか爽やかでお洒落な鳴りである。常連さんはさすがに音質にも拘られるか、アナログ盤を持ち込んでくる。そしていかにもな鳴りが嬉しい。続けてスタッフM君はビリー・ジョエルの「ピアノマン」、ようやく王道的なものが出てきて少々安心する。前日夜から音出しで試したものはみな王道的なものだったこともあり、こうもひねったラインナップでくるとは予想していなかった。

 

この後もティツィアーノ・フェロ、ジョージー・フェイム、ぢ大黒堂と王道とは言えないものが続く中、クリムゾン・キングの宮殿あたりが実にまともに聴こえる。普段カフェのBGMとしてウケそうなポップ・チューンばかり聴いている耳には新鮮だ。それにしてもジャンルの幅広さ、その振れの大きさに少々呆れる。如何せん、キング・クリムゾンに続いて現代英国のジョナス・ブルー、ハスキーなオジサン3人の三銃士「オール・フォー・ラヴ」、国内のポスト・パンク、スパルタ・ローカルズなどと続く。いやはや凄い。

 

全員が一曲ずつかけたので、後半は挙手方式に切り替えた。手始めに自分はドゥービー・ブラザーズ「ドゥービー・ストリート Takin’ It To The Streets」で再度王道に振ってみたところ、少し王道寄りにきた。ティル・チューズデイ、インコグニートあたりは誰でも知っているだろうし、格好良さも分かりやすい。しかし、ソウル・ミッション、ザ・レイン・オブ・カインド、ファブリッツィオ・ディ・アンドレ、黒船と、またまた知らないものが続く。黒船の「豊年節」はYouTubeを使って映像で観たのだが、いやはやインパクトではナンバー・ワンか。

 

終盤は、ジェフ・リンズELO、ジャンナ・ナンニーニ、デヴィッド・ボウイ、ぢ大黒堂、ジ・エキセントリック・オペラ、ABBA、そしてワムの「ラスト・クリスマス」でキレイに収まったので、少し時間は残っていたが、オススメ曲を打ち止めとした。ここでドヤ顔大賞選定ということでご意見をうかがったが、当日が結婚10周年の記念日ということで、Haさんご夫妻に贈呈となった。ものは「クリスマス・ルールズVol.2」からのシングル・カット、ポール・マッカートニーとノラ・ジョーンズの豪華なカップリングが嬉しい7インチ盤である。そして最も想定外だったのは、パーティが終わっても皆さんが席を立たず、結構遅くまで飲んでいかれたことかもしれない。何はともあれ、楽しんでいただけたようで何よりだ。

 


   

         
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