0174 1983年の音楽は人気がないのか?(2018.08.05.

毎度不思議になるのだが、自分のトークイベントに参加される皆さんは、どういったことを判断材料に参加の可否を決めていらっしゃるのだろうか?毎回のように参加される常連さんは別として、参加されたりされなかったりという方々の判断基準が判らないのだ。贅沢を言っていることは承知の上で言うと、主催者側としては14席あるテーブル席が全て埋まっていることが理想だ。最もスピーカーに近い席は少々気の毒なので、一つ空いていることの方が望ましいか。お一人様で参加される方も何人かいらっしゃるのだが、本来は複数で参加され、ワイワイ騒ぎながら聴いていただける方が嬉しい。ご夫婦で当時を懐かしんでいらっしゃるなどというのは最高なのではなかろうか。ここ3回ほどは20名越えで、カウンターや増設テーブルまで使うことになってしまい、誠に申し訳ない状況だった。

 

ところが昨夜の「1983年」は12名のご参加、うちお二人は毎度窓辺のカウンターご指定なので、テーブル席は10名様という状況だった。まあまあ理想に近い人数である。あまりの酷暑に減ってしまったかと思いたくもなるが、元々ご予約をいただいていた方は皆さまご参加いただけている。つまり、暑くてメゲたという理屈はおかしいことになる。時代的なことでいくと、1982年と1983年にそれほどの差はない。確かに82年頃までは70年代の色が少し混じっているが、83年からは一気に80年代的色彩に満ちていることになる。70年代と80年代の音色はまるで違うので、好みはハッキリ別れるが、それならむしろ増えてもおかしくない。明らかに70年代がお好きな方よりも80年代がお好きな方の方が多いように思えるからだ。単に1983年は人気がないというだけか?それとも夏休みでお出かけか?史上最も売れたマイケル・ジャクソン「スリラー」がリリースされた年だけに、他の曲が人気がないのだろうか?結構楽しいラインナップだが、どうしたことか?やはり前回までが異常だったと考えるべきか。

 

さて、当日になって資料を仕上げているような、相変わらずのバタバタぶりでイベントは始まった。イベント本番ではかけられない曲を30分ほど前からかけ始めた。EPO、ネーナ、デフ・レパード、ハービー・ハンコックといったあたりだ。6時を過ぎたところで、本番1曲目はナイトレンジャー「ロック・イン・アメリカ」で元気に始まった。時代を象徴する曲は、エイジア「ドント・クライ」、ブライアン・アダムス「フロム・ザ・ハート Straight From The Heart」、フィル・コリンズ「恋はあせらず You Can’t Hurry Love」、カルチャー・クラブ「君は完璧さ Do You Really Want To Hurt Me」、デヴィッド・ボウイ「レッツ・ダンス」といったところだ。今回もこまごまとトリビア的な話題をちりばめながらの進行である。すっかり映像で音楽を楽しむことが定着してきて、ミュージック・クリップで全てご紹介したいところだが、7インチ盤専門店のプロモーションの意味もあるので、そうも言ってはいられない。

 

次にヒット・チャートから離れて、新興勢力や英国勢などを集めてみた。ハワード・ジョーンズ「ニュー・ソング」、ジョン・フォックス「エンドレスリー」、トーマス・ドルビー「彼女はサイエンス She Blinded Me With Science」、スパンダー・バレー「トゥルー」といったあたりだ。戸叶さんのコーナーは、一発屋ローマン・ホリデー「俺(おいら)はハリキリ・ボーイ Don’t Try To Stop It」ときた。今回は7インチ盤があったのでそちらでかけさせていただいた。 続けて年間シングル・チャートNo.1、ザ・ポリース「見つめていたい Every Breath You Take」、U2「ニュー・イヤーズ・デイ」、タコ「踊るリッツの夜 Puttin’ On The Ritz」ときた。この年は非英米圏のメロディが流行った年でもあるなどとこじつけ、ガゼボ「アイ・ライク・ショパン」、TOTO「アフリカ」、デキシーズ・ミドナイト・ランナーズ「カモン・アイリーン」なども披露した。

 

AORやジャジーなものでは、クリストファー・クロス「オール・ライト」、ボブ・ジェイムス「マルコ・ポーロ」、そして邦楽代表も兼ねて、松田聖子「スイート・メモリーズ」といったあたりを映像もまじえてご紹介した。ソウル/R&Bではプリンス「リトル・レッド・コルヴェット」、そしてマイケル・ジャクソン「ビリー・ジーン」を、こちらも映像でご紹介した。そして、映画関連は「愛と青春の旅立ち」、「幻魔大戦」、「フラッシュダンス」に絞ってしまった。日本で公開された映画の一覧も資料化していたが、なかなか解説するところまでは時間が足りない。

 

残る時間はヒット曲をランダムにということで、ビリー・ジョエル「あの娘にアタック Tell Her About It」、ジョー・ジャクソン「ステッピン・アウト」、スティクス「ミスター・ロボット」、ZZ TOP「ギミー・オール・ユア・ラヴィン」、デュラン・デュラン「ユニオン・オブ・ザ・スネーク」、ジャクソン・ブラウン「愛の使者 Lawyers In Love」、そしてトリはホール&オーツ「マンイーター」で締めた。

 

ユーリズミックスや山下達郎など、かけたい曲は他にもあったが、こればかりはキリがない。ベタな選曲かもしれないが、できるだけ多くの皆さんに楽しんでいただくためには、こんなところだろうということでお許しいただくしかない。それにしても、あの暑さの中、皆さんよくお集りいただけたものだ。感謝、感謝である。次回は825日、お題は「1984年」、まだまだ暑い時期だろうが、さてどうなることか。また、どこまで続けるか、それが問題だ。アナログ・レコードに拘らなければ、1990年代のイベントもないわけではなかろうが、自分がやる意味があるとは思えない。そろそろ聴き比べ会「ザ・コンパリ」もまたやりたいところだ。

 


   

         
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