0195 2018年の反省2018.12.29.

2018年もあとわずかとなってしまった。自分は1960年生まれなので、2019年には59歳、2020年には60歳になってしまう。還暦だ。否が応でも、体力の衰えを自覚せざるを得ない年齢だ。しょっちゅう「58歳にしては若い」と言われてはいるが、中身はボロボロなので、とても自慢できる代物ではない。やりたいことが山のようにあって、日々できることから片付けているつもりだが、どうもToDoリストの項目は増えているようだし、我が家の年中行事となっていることがこなせなくなってきており、後悔ばかりが募っている。それでも年末恒例の京都にはでかける。これも新幹線の中で打っている次第である。こればかりは最優先である。

 

居心地のよい空間を作り、そこを使っていろいろ仕掛けてみたいと思っていたが、諸般の事情からオーナー・シェフ的にすべてを切り盛りすることになってしまい、身動きが取れなくなってしまったことが最大の誤算か。飲食店を一つ運営することが、これほど大変な作業だとは予想できていなかった。やはり元役人は商売上手のはずがない。せめて音楽関係だけでも満足できるようにしておきたかったが、とても100%とは言えない状況が続いている。自分としては最も楽しみながら土曜夜に月一で開催しているトークイベントは、予想以上に人が集まるようになってくれたが、水曜夜のイベントは毎度開催すべきか躊躇われるほどの人数しか集まらない。労力やコスト見合いで考えれば続けるべきではない状況である。やはり皆さんお忙しいのだろうか。

 

また今年は、もう少しウッドストック系やマウンテン・ミュージックなどを開拓して、情報を整理し、買い溜めてあるレコードを聴きたいという目標があったが、進捗状況は05%といったところである。マリア・マルダーだけは時々ターンテーブルにのせるが、店に置いてあっていつでも聴けるようにしてあるマッド・エイカーズやザ・バンド関連のレコードは、ついぞ針を下す機会がない。そういった好みを持ったお客様がいらっしゃらないということもあるが、やはり忙しさにかまけて後回しになっていることが原因だろう。本来いちばん大事にしなければいけない部分だとは思うが、自分の好みばかりを優先するわけにもいかない。

 

「アメリカーナ」という言葉で端的に表現できているのかよく分からないのだが、泥臭いルーツ・ミュージックのようなものに一時期妙にハマったが、最近はよほど気が向かないと聴くことがない。大音量で鳴らしたいかと言われるとそうでもないので、つい後回しになるのだが、そういう意味では、ノース・ミシシッピー・オールスターズだけは例外だ。聴いていると、ついついボリュームを上げてしまう。ついでに言うと、ロス・ロボスのデヴィッド・ヒダルゴと、インディジェナスというバンドのマト・ナンジと、ノース・ミシシッピー・オールスターズのルーサー・ディッキンソンの3人が集って、ロックンロールでバカ騒ぎ的に楽しんでいる「3スカルズ・アンド・ザ・トゥルース」というアルバムは轟音で鳴らすべきものである。CDしか所有していないが、時々カフェのスピーカーで鳴らしたくなり、お客様のいらっしゃらないタイミングにかけている。いやはや気持ちがよい。

 

ウォーレン・ヘインズやガバメント・ミュールあたりの音源も、もっと聴きたいと常日頃から感じているが、これもなかなか難しい。これまでGINGER.TOKYOに吸い寄せられるように集まってきた音楽好きは数多いらっしゃるが、残念ながらこの辺の話題になったことがない。もう少し人気があるのかと思っていたが、日本人向きではないのか。デレク・トラックス周辺の音源もまず話題にならない。オールマンまで行くと古い音源の話題で盛り上がることはあるが、最近の音源の話題は避けられてしまう。長尺ライヴをコレクションしている人間は少なからずいるとは思うが、カフェで鳴らしているとは思われないのだろうし、普通のお客様がいらっしゃる空間で鳴らすには向かないだろうという自制心はある。慣れると病みつき度は高いのだが、無理はできない。

 

やはりもう少しアコースティックなマッド・エイカーズあたりは鳴らしていると、「これ、何?」と言ってきそうなお客様は少しいらっしゃるので、機会をみて試してみることとしよう。トークイベントに関しては、1月が1988年の回で、間もなくエイティーズが終了する予定である。90年代は前半後半の2回程度はやってみるかと考えているが、どのみちアナログ氷河期なのでレコードを多く持ち込むことは考えられない。80年代のレコードを持ち帰れば、少しはスペースが作れるので、聴きたいと思っているものを持ち込むこともできそうだ。2001年のGov’t MuleThe Deep End」など、予備まで買ってあるのに、全然針を下していないのだからこれでいいはずもない。2019年はこの辺から軌道修正していきたいと考えている次第である。

 

今年もご愛読有り難うございました。お店の方も、いろいろお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。

 

 

 

 


   

         
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