0233 45rpm.tokyo見てみて(2019.09.22.

先日来、7インチ盤のウェブサイトを精力的に更新している。いい加減に整理しないと何があって何が無いかわからなくなってきたのだ。お客様から電話でお問合せいただいた場合も、可能な限り在庫はお知らせするが、以前はほぼ即答できていたのに最近はそれが難しい。さらに「イベントで使おうと思い探したが見当たらない、もしかして売れてしまったかも…」ということが頻繁に起こるようになってしまった。お分かりいただけると思うが、やはりそういったことの大きな原因は加齢によるものだろう。

 

つれあいなどは「忙し過ぎるんだよ」と言ってくれるが、やはり以前とは全然違う自分の脳みその状態に関してある程度の自覚はあるのだ。病気をしてからは、記憶力にマッタク自信がなくなってしまった。昔のことはよく憶えているなと呆れられることも多い人間だが、最近の記憶が実にいい加減なのだ。2011年頃から2014年頃の記憶は特に酷く、一緒に仕事をした人間の顔や名前すら思い出せない。店に遊びにきてくれた前職の同僚などは、直ぐに名前が出てこないので、忙しいふりをして時間をかせいでから、ある程度思い出せたところでフロアに出たりもする。実に情けない状況なのだ。

 

そんな中、せめて売り物の7インチ盤くらいきちんと整理して、在庫管理すべきと思い立ったはいいが、意外なほど枚数がある。また、店を始めてから買い揃えた好きでもないアーティストのものは興味がないせいか、買ったことなどちいとも憶えていない。さらにここにきてPCの調子が悪く、一定期間に保存したものが全て消えており、バックアップから戻してみたものの、どうも完全ではない。いろいろ不都合が重なって、えらい重労働になってしまった。購入した7インチ盤は全てスキャンしてしまうので、データベース的にウェブサイトを構築しておけば、在庫のある無しは別にして、ある程度の資料にはなる。インターネット上でヒット曲などを画像検索しても、7インチ盤の画像は意外なほど出てこない。それなりにまとまった量でもあるので、このサイトはそれなりに価値のあるものになりそうだ。ただ7インチ盤に興味をお持ちの方はそれほど多くはないと思うので、実にニッチな作業でもある。

 

勿論データベース的なものにしようと思えば、エンドレスになってしまう。そんなことはDiscogなどもっと大きなサイトに任せておけばいいことで、こちらは貴重な盤があるよということが発信できればよい。ついでに自分の記憶の整理に寄与してくれればいいという程度なので、実にテキトーなものである。それでも、意外なほど役に立つから面白い。こういったサイトを作るときに便利なのはWikipediaだが、シングルに関しては、チャートインしていないと削られていることが多く、アルバムの情報と比べるまでもなくいい加減なものである。勿論猛烈なファンがいるアーティストの情報などは、必要以上に詳しかったりするのだが、それでも、シングル盤の情報は完璧ではない。ましてや、シングル盤のスリーブが途中から変更になっていたり、カップリング曲が変わっていたりなどという情報はほぼ無い状況である。いろいろ確認するには便利だが、それ以上は望めないといったところだ。

 

ここにきて映画のサントラ盤からシングル・カットされた7インチ盤の情報をまとめてアップロードしてみた。大した枚数でもないが、それでもいつ頃公開された映画だったかという記憶は案外いい加減になっているし、この映画とこの映画が同じ時期に公開されていたのかということや、意外なアーティストが歌っていたりするもので、随分記憶の整理になった。また、ここしばらく映画を観る余裕が全くないのだが、この作業のおかげで映画漬けになったような気分になっている。公開年月日を調べているとトレーラー(予告)のリンクが一緒に出てくるので、ついつい観てしまう。いろいろ調べているうちに出演している俳優さんの情報にとんで、「おー、あれに出ていた人かぁ」などとやっている。実に楽しい作業ではある。

 

7インチ盤専門店を開業してからもう3年半も経つので、貴重な盤はかなり売れてしまったような気がする。売りたくない度で値札を付けているので、これでもかと高値にしてあったものも結構売れてしまった。当然その後補充ができないものばかりだ。それでも7インチ盤のように趣味性の強いものは欲しい人が持っているべきと思うので、落ち着くべき所に落ち着いていくと考える。これでいいのではなかろうか。

 

さて、映画のサントラに関する記憶が整理されつつあるので、せっかくだからまた「7inch de Cinema」のトークイベントでもやってみたいものだ。以前に一度やってはいるのだが、60年代70年代80年代を一時間ずつ3時間に詰め込んだので、猛烈駆け足のイベントになってしまった。70年代と80年代はそれぞれで一回、3時間は欲しいものだ。どうだろう、それなりに面白いものになりそうな気もするが、そのためにはしばらく映画関連は売らないようにしないといけない。どういうわけか、イベントで使いたい盤が直前に売れてしまう傾向は、昔から変わらず最近も続いているのである。

 


   

         
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