0259 コロナのその先は(2020.03.22.

新型コロナウィルスの感染拡大はとどまるどころか、世界中で大変な状況になってきた。飲食店の経営に関しては、さすがに食材等への影響も深刻なレベルになってきており、普段とは違う動きをしなければならないことが多くなった。他所が営業を自粛しているからといって、その売れ残りを押し付けられる覚えはないわけで、新鮮な野菜などを求めて走り回っている。まったくもって腹立たしい。また、常連さんのご来店も随分減っているが、一方でそもそも年度末だけにお別れの挨拶のために顔を出してくれる方もいて、何だか寂しい気分が拭えない。こんなときは何か集中できるものがあることが望ましい。結果としてレコードの整理や販売用の品出しばかりやっている。飲食がダメならレコードや本の販売の方に時間を割けばいいわけで、いろいろやっていることの強みはこういうときにこそ発揮できるというものだ。その結果として、いつも以上に忙しい。「人間の根源的なリソースは時間である」と常々言っているわりには、自分自身は時間の使い方がひどく下手なようだ。結果はついてくるかどうか分からないが、何もしないでビビッていても仕方がない。

 

ただ何はともあれ、パンデミックなどというものはあまり経験がない。目に見えないものと闘うと言っても、ひたすら手洗いとうがいを実践し、普段以上に衛生面に配慮するしかないわけで、あとは免疫力を維持するためにも睡眠を多くとるように心がけよう。これはもう自分自身との闘いみたいなものだ。以前、20035月にSARSの水際対策の際、当時まだ通訳的なこともやっていた自分は入国者の追跡調査を手伝っていたが、その時は防護服を着て発熱した白人男性の問診に立ち会ったこともあり、何となく現場の最前線で苦労している医療従事者に同情するような感覚もある。政治家には腹が立つことばかりだが、とにかく自分自身が迷惑者にならないよう努力するしかないという心持ちなのである。

 

結局飲食店以外の部分はメディア情報やローカル・カルチャーの情報発信に関しては粛々とやっていくしかない。古写真に関しても、機会を得るたびにやっているわけで、地味ながら活動は続けているのである。創業支援などの活動も相手のあることで、直ぐに何かできるというわけではない。せいぜいで予定されている展示イベントなどがそつなく実施できるように準備する程度だ。結局できることと言えば、イベントの準備を兼ねたデータ整理や調べもの程度で、この部分はPC3台をフルに稼働させながら、無駄のないよう最大限効率的にやっている。この調子なら、来月以降はどんなテーマのイベントであれ一定のレベル以上でこなせそうだ。ナレッジ・シェアといったアウトプットの手法は時代とともに変わっていくものだろうから、紙資料の作成だけでなく、パワーポイントやらプレゼン資料の整理もついでにやっておくか。せっかくハコを持っているのだから、NOTEは敢えてまだやらない。しばらくは前向きにいろいろやっている方が、気分的にも落ち込まないで済みそうだ。

 

さて、今現在はこの続・下町音楽夜話を入力しながら、新しく購入した4TBの外付けHDDを活用してデータベースの統合をしている。これは今使っているPCが昨年秋に調子悪くなったときの復旧作業の意味合いもあり、いまだに引きずっていることが情けないが、とにかくある程度のところまでこぎ着けた。最新のPCでは会計ソフトの入力と別のHDDを使ってバックアップをしている。こちらはスピードがあるので、いろいろ無理な作業も並行してできる。もう一つイベントで活用しているやたらといい音で鳴るサウンドボードを搭載した古いPCでは、集めた動画を再生しながらイベントの資料の整理をやっている。結局操作する人間は一人なので、ちょっとの待ち時間も無駄にしないでPCをパラレルに稼働させるというようなことしかできないが、それでもこの3連休は随分有効活用できたので気分は上々だ。

 

スクリーンにはアークエンジェルスのライヴ映像が映し出されている。チャーリー・セクストンとドイル・ブラムホールIIのギターが実に魅力的なバンドだ。しかもリズム隊はスティーヴィー・レイ・ヴォーンのバックアップをしていた二人だから文句はない。4月下旬のトークイベントはカントリー寄りのアメリカン・ロックなので、この辺は必須だ。他に今日集めて整理した音源は、ルーサー・ディッキンソン率いるノース・ミシシッピー・オールスターズ、ライアン・ビンガム、ジャスティン・タウンズ・アールといった現代のオルタナ・カントリーやアメリカン・ロックを担っているような連中だ。もう少しアメリカーナ寄りのテイストで、ジョー・ヘンリーやジョン・クリアリー、アンダース・オズボーンといった連中の音源もチェック済みだ。自分のイベントを楽しんでくれる参加者の皆さんの平均年齢はそれなりに高いので、新しいものばかりではいけない。1970年代80年代の音源もバランスよく配備しなければいけない。アラン・トゥーサンやボビー・チャールズあたりは定番曲でいくか…。さてさて、こういう作業でアタマを悩ませることは実に楽しいのだ。少しは楽しまないと本当に気分が滅入りそうでいけない。ここで世界が終わるわけではない。コロナのその先を見据えて、今何ができるかしっかり考えて備えることとしよう。これが一番楽しいし、大事なことなのだ。

 


   

         
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